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ホーム>感染症情報>ノロウイルスが流行する理由
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ノロウイルスは非常に感染力が強いことで知られています。どれくらい強いかといいますと、ウイルス量がわずか10個程度で感染・発病するのです。これだけ少量のウイルスで発病しますので、細心の注意が必要になります。ほんのわずかな糞便が食品に付着しても多数のヒトを発病させるくらいの感染力を持ち、実際に数百人規模の大規模な食中毒事例もたびたび起きています。
ノロウイルスに感染すると特徴的な下痢症状を引き起こします。糞便中には大量のウイルスが混ざっており、環境中に排出されたノロウイルスが、再び人の口から進入し感染することで次々に感染が広がっていきます。
嘔吐の強いときは腸内容物とともにウイルスが逆流して排出され、その吐物内のウイルス量は1g中に100万個以上も存在すると言われています。嘔吐は急に起こるのが特徴であり、吐物が周囲に飛び散ると、大量のウイルスで汚染されます。また、吐物を処理する際に、手や雑巾、バケツ、洗い場等の身の周りを汚染します。従って、吐物の取扱いには十分注意する必要があります。
ノロウイルスは以前に小型球形ウイルスと言われていたように、大きさが細菌に比べ1/30から1/100と非常に小さいことが特徴です。そのため、手のしわに深く入り込んでしまい、手洗いをより丁寧に行わないと、ウイルスを手から完全に除去することが非常に難しいのです。
ノロウイルスに感染して下痢症状等の症状がなくても、ウイルスを排出することがあります。食中毒事件が発生したときの、食品取扱者の発症者と無症状者の糞便中のノロウイルス排出量は、発症者よりも無症状者は少ない人が多く見られましたが、一部には患者と変わらない量(糞便1g当たり1億個以上)の人も認められました。無症状であっても、ときにウイルスを排出している可能性があります。
冬期に、家族(特に乳幼児、高齢者)や職場の同僚が下痢症状を起こしているときには、自身も感染している可能性がありますので、周りの人に広めないよう、食品の取り扱いには特に注意が必要です。
ノロウイルス感染対策でもっとも注意が必要なことは、症状が消失した後でもウイルスを排出していることを知ることです。患者は、症状消失後であっても10日間、長いときには1ヵ月間程度ウイルスの排出が続きます。
したがって、下痢や嘔吐が続いている場合には食品を直接取り扱わないことは当然ですが、それらの症状が無くなった後も2週間は同様の注意が必要です。
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