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近年、ニュースで「養鶏所で鳥インフルエンザにかかったニワトリが発見され、全てのニワトリが焼却処分された。」ということをよく耳にします。たかがニワトリ、されどニワトリ。これは非常に警戒が必要な事態なのです。
なぜ大変な事態なのかというと、このニュースは近々「人にも感染する新しいインフルエンザウイルス(新型インフルエンザ)が現れる危険がありますよ。」と警告を発しているのです。もし新型インフルエンザが流行すると、世界的に大流行する可能性が高く、その感染スピードは、かつてのスペイン風邪や香港風邪の比ではないと言われています。
先にも話した鳥インフルエンザは通常、鳥類にしか感染しませんが、ウイルスが突然変異を起こすと鳥から人へ、やがては人から人へ感染するようになります。
新型インフルエンザの怖いところは、免疫(ウイルスを防御するシステム)をもっている人がほとんどいないため、容易に人から人へ感染するものであり、世界的大流行を起こす可能性が非常に高いという点です。
過去の世界的大流行としては、大正7年(1918年)のスペインかぜでは全世界で約4000万人(日本では約39万人)が死亡、昭和43年(1968年)の香港風邪では100万人以上の死者がでました。
昔と違い、今は医療が進歩しているから大丈夫だと思っていませんか?現在では昔と比べ、人口の増加や都市への人口集中、航空機による高速・大量輸送時代だけに、過去の流行時よりもはるかに速いペースで地球全体にまん延すると考えられます。
残念ながら新型インフルエンザは現在あるワクチンでは予防できません。そもそもワクチンとは予防対象のインフルエンザウイルスを使って製造するため、新型インフルエンザが発生していない現段階では準備できないのです。一応新型インフルエンザが流行したらすぐにワクチンを製造できる体制は整っているようです。
ワクチンはなくとも別の予防策はあります。それは普段インフルエンザのときに気をつけている、「手洗い」「うがい」「マスク」「人ごみを避ける」などの一般的な予防策です。こうした一人ひとりの取り組みこそが、急速な感染拡大の抑止にもつながることを十分に認識することが大切です。
新型インフルエンザの予防と対策の詳細はこちら
新型インフルエンザにかかったからといって皆が重症化するわけではありません。むしろほとんどの人は軽症で回復します。
ただし、次のような方々は重症化するリスクが高く、特に注意が必要と言われています。これらの方々は人ごみを避け、手洗い・うがいをまめに行うなど十分に注意してください。また、周囲の方々も感染させないように気をつけなければいけません。
・乳幼児
・高齢者
・妊婦
・持病のある方
・慢性呼吸器疾患
・慢性心疾患
・腎機能障害
・糖尿病などの代謝性疾患
・ステロイド内服などによる免疫機能不全
新型インフルエンザの治療薬としては、通常のインフルエンザにも使用されている「タミフル」「リレンザ」が有効であると考えられています。政府は緊急事態に備え、タミフル2500万人分、リレンザ60万人分(平成19年度中)を確保しているようです。
もし新型インフルエンザに感染したと思った時は、近くの保健所にある「発熱相談センター」に連絡したうえで、都道府県などが指定する医療機関(発熱外来)を受診してください。発熱相談センターに連絡をせずにいきなり近くの医療機関を受診してしまうと、待合室などで他の人にうつしてしまう可能性がありますので絶対に避けてください。
とはいうものの、新型インフルエンザの見分け方はどのようにしたらよいのでしょう。残念ながら現在のところ症状などの予測は困難なようです。
また、新型インフルエンザが流行して、外出を避けるべき事態となり、物資の流通が停滞することを想定して、普段から食料品や日用品を備蓄しておくといいでしょう。
都道府県別新型インフルエンザ相談窓口一覧はこちら
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