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ホーム>感染症情報>デング熱の検査、診断、治療、予防方法
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デング熱かどうかの検査方法は、採血でわかります。血液からの病原体の検出やPCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)による病原体遺伝子の検出などがデング熱の検査として行われています。
でも、これらの検査は時間や費用がかかるものもありますので、すぐに検査できる方法にはデング熱の簡易検査キットがあります。
簡易検査キットは、ELISA法による病原体タンパクNS1の検出やIgM抗体の検出などの方法を用いて、少量の血液だけで10~15分でデング熱かどうかを検査できるものです。
今までは、デング熱の診断には潜伏期間内にデング熱流行地域への渡航歴があるかどうかが重要なキーポイントとなっていましたが、現在は日本でもデング熱が確認されているため、デング熱の診断は、突然の高熱や頭痛、関節痛、体の発疹などのデング熱の典型的な症状が見られたら、デング熱の検査をして確定診断をするようになっています。
デング熱は感染症法で四類感染症に指定されていますので、デング熱と診断したら、その医師は速やかに保健所に届け出なければいけません。
またデング熱と同じような症状を持つ病気には、麻疹や風疹などの発疹が出るウイルス性疾患やA型肝炎、レプトスピラ症などがありますので、それらとの鑑別診断が必要になります。
また、海外渡航歴がある場合は、上記感染症だけでなく、チクングニア熱やマラリア、チフスとの鑑別も必要で、特にデング熱とチクングニア熱は似たような症状が見られるため、鑑別診断が難しいと言われています。
デング熱を根本から治療するのに有効な薬剤はありませんので、デング熱の治療は基本的に対症療法になります。
どのような治療をするかは、デング熱の症状がどの程度重篤かによって異なりますが、軽症の場合は自宅で水分補給をしながら、解熱剤を服用して経過観察をしていれば、1週間程度で回復します。
ただ、この時にアスピリン系の非ステロイド性抗炎症薬を服用すると、出血傾向に拍車をかけてしまい危険ですので、軽症だからといって医療機関を受診せず、自己判断で解熱剤を服用するのはやめましょう。
また、粘膜からの出血や血漿漏出などによる血液濃縮などの重症化する兆候が見られた場合は、入院して点滴等を行うこともありますし、デング出血熱へ移行した場合は、入院して全身管理が必要となります。
2014年の時点では、デング熱の予防ワクチンはありません。ワクチンの開発は進められていますが、実用化までは至っていませんので、デング熱を予防するためには蚊に刺されないようにするしかありません。
蚊が生息していそうな公園や草むらなどに行く場合は、長袖長ズボンを着用し、できるだけ肌の露出を少なくしましょう。また、事前に虫除けスプレーなどを使っておくと、さらに効果的ですし、屋外でも1ヶ所に留まる場合は、近くに蚊取り線香を置いておくと良いでしょう。
蚊は夕方から夜にかけて活動が活発になると思いがちですが、デング熱を媒介する蚊は、実は日中に活動が活発化しますので、日中から蚊に刺されないようにしっかり対策しておく必要があります。
日本の場合、デング熱を媒介するヒトスジシマカは5月中旬から10月下旬ごろまでが生息時期となっていますので、その時期だけ予防対策をすれば良いのですが、海外の熱帯や亜熱帯の流行地域では1年中蚊が生息していますし、日本よりも感染リスクは高いですので、気を付けてください。
蚊に刺されないようにするだけでなく、蚊を発生させないようにする対策も有効です。ヒトスジシマカの幼虫は、ベランダにある植木鉢の受け皿や放置された空き缶、ペットボトル、ブルーシートなどに溜まった水などに発生することが多いですので、自宅にそのようなものがあったら、撤去しておくようにしましょう。
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