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ホーム>感染症情報>マイコプラズマ肺炎の常識
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マイコプラズマは、細胞壁を持っていない細菌で、普通の細菌より小さく、ウイルスよりは大きいというちょっと変わった微生物です。このマイコプラズマがのどや気管などの呼吸器系に感染して起こる病気が、マイコプラズマ肺炎です。
マイコプラズマ肺炎は、1988年に全国的な大流行が起こった後は、全国的な流行は見られず、地域ごとの散発的な小流行を繰り返しています。好発年齢が5〜12歳と学童期のため、学校での集団感染を起こしやすいという特徴があり、季節的には秋から冬にかけてが流行しやすい時期です。
マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は、インフルエンザなどほかの感染症と比べると期間が長く、通常は1〜3週間、長い場合は4週間に及ぶ場合もあります。
マイコプラズマ肺炎は、潜伏期間でもほかの人に感染させてしまうため、潜伏期間に感染が広がってしまい、流行しやすい病気です。
マイコプラズマ肺炎は呼吸器系の感染症ですので、咽頭炎や気管支炎、肺炎などを引き起こします。初期症状は風邪と似ていて、咳や発熱、頭痛、のどの痛み、痰、倦怠感、鼻水・鼻づまりなどです。
マイコプラズマ肺炎の代表的な症状は、しつこく頑固な咳です。初期のうちは、乾性の咳ですが、どんどん咳が強くなると共に湿性の咳へと変化し、深夜から早朝には、発作のように集中して咳が出ることがあります。
このマイコプラズマ肺炎による咳は、熱が下がった後もしつこく続き、発症から1ヶ月以上咳が出続けることもあります。
もともと気管支喘息を持っている人がマイコプラズマ肺炎にかかると重症化しやすく、咳の長期化や呼吸困難感だけでなく、喘息発作を頻回に引き起こします。
また、マイコプラズマ肺炎の合併症には、髄膜炎や脳炎、肝炎、膵炎、心筋炎、溶血性貧血などの重篤な病気がありますので、風邪の症状と似ているからといって油断せず、医療機関で適切な治療を受ける必要があります。
マイコプラズマ肺炎かどうかを正確に検査するためには、咽頭の粘液を培養する必要がありますが、この検査は検査結果が出るまでに1週間以上かかります。
簡易的な検査方法としては、血液検査があります。専用の血液検査用キットを用いて、血液からマイコプラズマの抗体を測定することで、マイコプラズマ肺炎かどうかを判定しますが、この検査は30分前後で結果が出ます。
血液検査用のキットを置いていない医療機関では、胸部レントゲンの所見や症状のほかに、好発年齢かどうかや地域での流行状況を考慮して診断します。
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