「保険点数」とは「診療報酬点数」のことで、簡単に言えば医療行為の値段です。
そして、この診療報酬点数は診療報酬点数表によって全国一律に決まっているのです。
実施された医療サービスにはあらかじめ保険点数が定められており、1点につき10円で計算されています。
サラリーマン(社会保険加入者)の場合、合計金額(保険点数×10円)のうちの3割が患者の自己負担で、残りの7割は患者が加入している健康保険組合から支払われます。
例えば、サラリーマンのAさんが病院に初めて受診し、尿検査と心電図検査を受けました。このときの保険点数は次のようになります。
患者負担額の計算式
点数×負担割合=負担金徴収額(10円未満は四捨五入) |
つまり
初診料 270点
尿検査 26点
心電図検査 130点
合計 426点 → サラリーマンは3割負担なので
(4,260円) 4,260(円)×0.3
=1,280円 |
※患者自己負担額は3割、10円未満は四捨五入
平成22年度の診療報酬点数で簡易的に計算。
ということで、この場合のAさんの自己負担金額は1,280円となります。

病院で支払う医療費の自己負担割合は年齢によって下記のように変わります。
義務教育就学前(6歳に達する日以降の最初の3月31日まで)
小学校入学以後70歳未満
70歳以上75歳未満

病院にかかったときにもらう領収書を見ると、自己負担割合・検査等にかかった保険点数・自己負担金額がはっきりと明記してありますので、一度じっくり見てみるといいでしょう。
また、領収書に請求内容の内訳がなく、ただ請求金額のみの領収書を発行しているような病院や診療所は気をつけてください。
そのような領収書は、もしかすると水増し請求を行っている可能性もあるので、請求内容の内訳を教えてもらいましょう。また、それを拒否するようなら違う医療機関にかかることをおすすめします。
診療報酬は通常2年に1回大幅に見直され、物価上昇率や医療技術などの実態に見合った報酬に改定しています。
ちなみに、この改定作業は厚生労働大臣の諮問機関である「中央社会保険医療協議会(中医協)」で行われます。

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