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胸部の真ん中にあり、左右の肺に挟まれた部分である縦隔に腫瘍ができてしまいますが、この部分には心臓、大血管、気管や気管支、食道、リンパ管、脊髄や胸腺などがあるため、様々な病気をおこします。
もっとも多いのが胸腺腫で、他には甲状腺腫、リンパ性腫瘍、気管支嚢腫、心膜嚢腫、神経性腫瘍、奇形腫などがあります。腫瘍の種類から良性と悪性があります。
良性腫瘍では、あまり症状がでませんが、大きくなると周囲の組織を圧迫するため、息苦しさや胸痛、胸部の圧迫感、動悸などがおこります。
肺や気管支が圧迫されることで肺に空気が入らなくなったり、空気の出入りが制限されることで肺炎をおこしたりすることもあります。胸腺腫のある人の3割位は重症筋無力症を併発します。
はっきりした原因はわからないものが多いのですが、先天性的なものもあります。
胸部X線検査やCT検査で縦隔内の腫瘍を確認します。詳細な腫瘍の状態を調べるために、造影CT、MRI、PET検査が行われることもあります。
良性腫瘍であれば手術で切除します。悪性の場合は、手術に加えて抗がん剤や放射線療法などが行われる場合もあります。
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