大人用の薬を子どもに飲ませても大丈夫? -大人と子どもの薬の違いとは?- 健康・医療の総合情報サイト
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薬の常識
大人用の薬を子どもに飲ませても大丈夫?

 子供に対するくすりの作用


子供の時期は身体機能の発達がとても急速に起こるため、くすりの生体内での作用に何らかの影響を与えてしまうことが多くなります。そのため、体表面積や体重から子供の薬用量を算定したり、様々な式や表によって投与量を決めたりしています。





                               



 実際に起こった恐い有害作用


大人用の薬を子供に飲ませてしまったことで起こった有害作用には、例えば次のようなものがあります。


アメリカでのことですが、大人にはよく使用される解熱鎮痛剤のアスピリンをインフルエンザ゙や水痘の子供に投与したところ、脳障害が起こり死に至る危険性もあるライ症候群が多発した、というものです。


これをきっかけに、日本では15歳未満の小児のインフルエンザや水痘の解熱剤として、アスピリンを原則投与してはいけないこととなりました。




                               



 なぜ有害作用が起こるのか


子供は肝臓や腎臓の機能が未発達です。そのため薬物代謝能が大人より低く、薬が効きすぎて有害作用が現れてしまうことがあるのです。


また血液脳関門も完全に完成していないので、脳へ薬物が移行してしまいます。血液脳関門というのは、血液と脳との間の物質の交換を制御して、血液中の物質が何でもかんでも簡単に脳にいかないようにしているところです。


つまり、脳内に不要な有害物質が入らないようにするための場所です。子供はこれが未発達であるため、大人では問題ない薬でも、子供が服用すると問題となる場合があるのです。




                               



 ちゃんと知っておこう!


結論、大人用の薬を子供に飲ませても大丈夫?と聞かれれば、答えはもちろん
NOです。子供が風邪を引いた時、家にある自分用の薬の半分を与えようとすることなど、もちろん絶対にやめてくださいね。子供は大人の縮小版ではありません。用量を減らせば効くという単純なものではないのです。体格の大きい小さいも関係ありません。


大人用の薬とはただ用量が違うだけの場合もありますし、子供に対しては害を及ぼす成分が入っている場合もあります。子供に対しての臨床試験が十分に行われておらず、子供に投与した場合どのようなことが起こるかはっきりと分からない場合もあります。体の大きさや年齢の差で安易に投与量を考えるのではなく、きちんと用法・用量を守って、薬と上手に付き合っていってくださいね。







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