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ホーム>気になる健康コラム>カルシウムが不足するとイライラするのは本当? カルシウム摂取の注意点
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何らかの原因で怒ったとき、「カルシウムが不足してるんじゃない?」と言われたことはありませんか?カルシウムが不足すると、イライラしやすくなるということを聞いたことがあると思います。これは本当なのでしょうか?
実は、カルシウムとイライラは無関係なんです。カルシウムが不足しても、怒りっぽくなったり、情緒不安定になることはありません。医学博士の森田医師も「カルシウムが精神を安定させる効果がある事実は全くない」と述べています。
ではなぜ、「カルシウムが不足するとイライラしやすくなる」と言われているのでしょう?
カルシウムには神経や筋肉の活動をスムーズにする作用があり、血液中のカルシウムが不足すると、神経が異常興奮を起こします。でも人間の体は、少しくらいカルシウムが不足しても、血液中のカルシウムは一定に保たれてる仕組みになっています。
健康な人であれば、血液中のカルシウム量が不足した場合、骨に蓄えられていたカルシウムが血液中に溶け出して、血液中のカルシウム濃度を一定に保ちます。数週間以上口から一切カルシウムを摂取しなかった場合は、血液中のカルシウムが不足しますが、普通に食事をしていれば、数週間もカルシウムを摂取しないことはありませんよね。
また、血中のカルシウム不足による神経の異常興奮は、メンタル面や情緒的な神経とは無関係なものですので、カルシウムが不足してもイライラすることはありません。
ただ、「血中のカルシウム不足=神経の異常興奮」という作用が一人歩きしてしまい、「カルシウム不足=イライラしやすい」という認識が広がったものと考えられます。
カルシウムが不足すると、イライラするというのは間違いですが、カルシウム不足は骨が脆くなり骨粗しょう症を招いたり、生活習慣病のリスクを上昇させるので、日常的にカルシウムを積極的に取ろうとサプリメントなどを利用している人も多いと思います。
確かにカルシウム不足は良くありませんが、過剰に取りすぎても健康に悪影響を及ぼします。
カルシウムの過剰摂取で起こる病気には、尿路結石があります。結石ができる原因のひとつに、カルシウムが結晶化がありますので、カルシウムの過剰摂取は尿路結石につながります。
また、高カルシウム血症もカルシウムの過剰摂取で起こる病気です。高カルシウム血症の症状には、倦怠感や食欲不振、嘔吐などがあり、重症になると中枢神経障害を引き起こします。
1日に必要なカルシウム量は600mgですが、日本人は平均500mgしか摂取していないと言われています。そのため、サプリメントからカルシウムを摂取している人も多いのではないでしょうか?
サプリメントは簡単にカルシウムを摂取できますが、摂取量には気をつけましょう。上記のような過剰なカルシウム摂取による病気は、1日2000mg以上摂取すると起こると言われています。
カルシウム摂取の基本は、やはり日常の食生活で摂取することです。カルシウムというと牛乳を思い浮かべるかもしれませんが、日本人は3歳以降になると牛乳に含まれるカルシウムを吸収するために欠かせないラクターゼという酵素がなくなりますので、牛乳からはカルシウムを摂取できません。
カルシウムを多く含む食品には、海藻類や葉物野菜、小魚、大豆製品などがあります。これらを積極的に摂ることに加えて、鮭やまぐろ、シラスなどに多く含まれるビタミンDを一緒に摂取するとカルシウムの吸収効率が良くなります。
カルシウムは、できるだけ食事から摂るようにして、どうしても不足するときには摂取量に気をつけながらサプリメントを利用すると良いでしょう。
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