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ホーム>気になる健康コラム>恐ろしいマダニが媒介する重症熱性血小板減少症候群とは?
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2013年に入ってから、マダニが媒介する感染症の感染例が続々と報告されています。その感染症とは、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)です。
2009年に中国で重症熱性血小板減少症候群が始めて報告されましたが、日本では2013年1月に山口県で初めて感染例が確認されました。それ以降、5月17日の時点で鹿児島県や愛媛県などで15症例が報告されています。
この重症熱性血小板減少症候群(STFS)は、新しく発生した感染症ではなく、初の感染確認以前から患者はいましたが、その時はマダニが媒介しているSFTSとはわからず、原因不明の出血熱と診断されていたと考えられています。
マダニは、家の中にいるダニとは違う種類のものです。マダニは、屋外の森林や草地に主に生息していますが、庭や公園にも生息しています。
また、現在のところSTFSの感染者は、西日本に集中していますが、マダニは西日本だけでなく全国各地で生息が確認されています。
マダニが媒介する感染症には、重症熱性血小板減少症候群だけでなく、日本紅斑熱やQ熱、ライム病などがあります。
重症熱性血小板減少症候群は、ウイルスに汚染されたマダニが人間に取り付き、吸血することで感染します。
STFSの症状は、発熱や嘔吐、下痢などの消化器症状ですが、重症化すると下血や紫斑などの出血症状が出たり、意識障害に陥り、最悪の場合は死に至ります。現在のところ、有効なワクチンや薬剤はなく、対症療法が中心の治療となり、致死率は10〜30%と高くなっています。
STFSの感染経路は、基本的にマダニから人への感染です。感染者の血液にに触れた場合などの濃厚接触を除いて、人から人への感染はなく、インフルエンザのような高い伝播能力はありません。
これからの季節は、屋外でのレジャーを楽しんだり、活動する機会が増えてくると思います。そのような中、恐ろしい感染症を引き起こすマダニから身を守る方法をご紹介します。
マダニが生息していそうな草地などで活動するときは、長袖長ズボンを着用するようにしましょう。袖口などから進入する場合もありますので、できれば袖を絞ったデザインを選んだり、ゴムなどで袖口を閉じる工夫をするとさらに効果的です。
また、屋外での活動が終わったら、身体や服にマダニがついていないかをチェックしましょう。マダニは身体に取り付いた後、皮膚の柔らかい場所を探して吸血します。そのため、早めにチェックすれば、吸血前に対処できるのです。
もし、吸血中のマダニが身体についていたら、無理に剥がそうとせず、そのまま病院を受診しましょう。
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