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ホーム>気になる健康コラム>鳥インフルエンザよりも怖い?新型コロナウイルスとは
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新型コロナウイルス(HCoV-EMC)とは、2012年9月に中東のカタールで初めて感染が確認された新種のウイルスのことです。
この新型コロナウイルスは、2002〜2003年に流行したSARSに似た症状を引き起こすのが特徴で、咳や息切れ、発熱などが初期症状で、その後肺炎や腎不全に至り、死亡するケースも出ています。
5月12日には、世界保健機関WHOは、2012年9月以降に新型コロナウイルスの感染例は、中東とイギリスで計34例確認されていて、そのうち死亡例は18例にのぼると発表しています。死亡率は現在のところ、約53%と非常に高く、恐ろしい感染症と言えます。
フランスでは、5月7日に中東に渡航したフランス人から新型コロナウイルスが検出されましたが、その感染者と同じ病室に入院していた患者が、新たに新型コロナウイルスに感染したことがわかっています。
つまり、人から人への感染が確認されたということです。WHOでは、人から人への広範な感染は認められていないが、感染者と濃厚接触した場合は、人から人への感染もあり得るとの見解を示しています。
中国では4月に鳥インフルエンザ(H7N9型)が大流行し、現在までに36人の死者を出していて、日本にも上陸の恐れがあったため、鳥インフルエンザに対する注意喚起のニュースが報道されていました。
でも、渡航医学の専門家である関西福祉大学の勝田教授は、「新型コロナウイルスは鳥インフルエンザ(H7N9型)よりも脅威度が高いのでは」との見解を示しています。
その理由として、鳥インフルエンザはタミフルなどの抗インフルエンザ薬が有効だったのに対し、新型コロナウイルスは現在のところ有効な治療薬がないことが挙げられます。
また、中東の一部の国は、WHOへの報告が遅れていたり、その情報が曖昧だったりして、新型コロナウイルスの感染状況が把握しにくいという理由もあります。
さらに、鳥インフルエンザ(H7N9型)は、人から人への感染例はありませんでしたが、新型コロナウイルスでは、濃厚接触の場合は人から人への感染もあり得るためです。
濃厚接触した場合に限定されていても、人から人への感染が確認されたということは、中東やヨーロッパの一部だけでなく、日本にも感染者が入ってきて、感染が広まる可能性は十分にある考えられます。
そのため、日本での感染が確認される前に、鳥インフルエンザと同様に指定感染症としたり、空港での検疫を徹底する必要があります。
感染経路は、飛沫感染や接触感染であることはわかっていますが、治療薬がなく、感染の全容も掴みきれていないため、現時点では個人レベルでの有効な予防法はありません。
現時点でできることは、新型コロナウイルスの感染場所や感染状況をニュースで把握しておくことだけかもしれません。
ただ、飛沫感染や接触感染が感染経路となっているため、日本での感染が確認されたら、外出時はマスクをする、手洗いやうがいを徹底するなど、インフルエンザと同じような予防法は有効だと思います。
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